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- <質問者1>Q:敷地内で山羊を飼育することは有効ですか?一坪あたり何匹ですか?
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A:山羊(ヤギ)の飼育は有効とは思えません。
理由はいくつかあります。
①好き嫌いがある。
山羊は雑草を全て食べるように思われていますが、好んで食べる植生(草種)と食べない植生があるため、せっかく山羊を飼ったのに効果がない場合があるためです。②破損の恐れ
「山羊」と書いた通り本来は山に生息している動物で、人が登れない岩場でも登ることができます。このためアレイにも簡単に登ることができ、飛び乗った時に太陽電池モジュール表面の強化ガラスを割る恐れがあります。
また、太陽電池モジュール裏側のバックシートに傷をつけたり、セルを破損したりする恐れがあります。
ご参考までに、山羊ではないですが鹿(シカ)が飛び乗って強化ガラスを割った写真をご案内します。
分かりにくいですが割れたパネルの上に黄土色の足跡が残っています。
鹿が侵入した理由はフェンスの高さが低かったためです。③管理面
山羊を飼育することになりますので、さまざまな設備や対策が必要になります。特に山羊用の水場の施設は必須になります。過去に発電所で飼育された山羊を食用として殺害し、盗難被害があった事例や敷地から逃げないように一定以上の高さの塀・柵が必要になると聞いているからです。
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- <質問者2>Q:防草シート、舗装等の対策は投資対効果、耐久性がよくないと感じている。
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防草シートのトラブルは良くご相談があります。詳しくは雑草対策(3)「費用をかけたのに効果なし、実は失敗が多い太陽光発電の雑草対策工法とは?」に記載しておりますので、ご覧ください。
また、防草シートの場合、雨水処理を検討する必要があるので、全面敷き込みはおすすめできません。
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- <質問者3>Q:雑草対策の低コストベストは? いくつかの方法の比較検討結果は?
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A:私の経験上、単純にコストだけを考慮すると除草剤を使用する方が最も安くなります。
ただし、使用場所、管理面や近隣との関係を最も考慮し、注意する必要がある方法でもあります。
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- <質問者4>Q:除草剤はつかってもよいのか? またおすすめの除草剤は?
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A:いくつかのパターンが想定されますので、代表的な例をお答えします。
①私有地の場合
駐車場や建物の敷地管理と同様の扱いとなり、除草剤の使用に差し支えないと考えます。ただし、敷地外へ除草剤をドリフト(飛散)しないようにする対策と近隣に化学物質過敏症の方がお住まいになっている可能性もあるため、近隣の方へ立て看板などで事前に告知する必要がある場合があります。②賃借地の場合
最初に賃貸借契約書の内容を確認する必要があります。契約書に除草剤の使用禁止が記載されている場合がありますのでご注意ください。
賃貸借契約書に何も記載されていない場合、地権者に使用する農薬の除草剤(登録された農薬)を開示し、承諾をもらってから使用するようにしてください。
弊社の場合、農薬の除草剤のみを使用しています。また、必要に応じて除草計画書を発電事業者用と地権者用の2部を作製する場合があります。
いつの日か発電所の賃借地を更地にして返す日がおとずれます。
使用予定の農薬の除草剤を開示することと除草計画書を地権者に提出することは、円滑に事業を問題なく完了するために有効な方法だと考えています。
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- <質問者5>Q:おすすめの除草剤は?
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A:登録農薬の除草剤を必ず使用してください。
まず、特定のメーカー、商品名をお答えすることは、この場では不適切でだと考えています。また同じ除草剤を長年使用し続けると耐薬剤がある植生(除草剤が効かない)が残る場合がありますのでご理解をお願いします。
除草剤には大きく分類すると2つの処理方法(枯らす方法)に分かれます。①茎葉処理型:
活性状態の植生の葉や茎に付着し、雑草の内部組織に吸収・移行することで効能が発揮する薬剤です。
液剤が多く、水で50~100倍などに希釈・攪拌して散布する方法で使用されています。
この処理方法は最も費用が安い方法で、一番よく使われている工法ですが、草刈後(葉や茎が無い状態)に散布しても効果はありませんし、発芽前の植生にも効果はありません。
また、メーカーによりバラツキがありますが、散布後に雨が降った場合、葉や茎に付着した薬剤が雑草の内部組織に吸収する前に流れ落ち、効果が無くなることがよくありますので要注意です。
私が選ぶポイントは、効能と薬剤費だけでなく、作業性、散布条件、効果発揮のスピード、メーカーの信頼性・情報開示等を総合的に判断して使用しています。さらに、より安全・安心を求めて、数年毎に、耐薬剤植生の対策と薬剤の見直しを必ずおこなっています。②土壌処理型:
土壌に散布し、土壌内に含まれた薬剤に根や発芽した芽が触れ、雑草の内部組織に吸収・移行することで効能が発揮する薬剤です。粒剤や液剤などがありますが、撒くタイプの粒剤を使用されている方が多いです。
粒剤の場合、散布方法が最も簡単で効果が3~6カ月続くため、裸地管理や頻繁に管理できない場合には適しています。しかし、排水性のある土壌には適しておらず、ある一定程度の降雨がないと効果が期待できない場合があるため、散布予定土壌の事前調査が必要になります。
また、裸地が3カ月以上続き、雨などで土砂流失する可能が高くなるため、法面、傾斜地、敷地境界などの場所には不向きです。
私が選ぶ土壌処理型粒剤のポイントは雑草には効果があるが、サツキ・ツツジなど根が浅い樹木を枯らさないより安全な除草剤を選んでいます。
また、茎葉処理剤と同じで、必ず薬剤の見直しも定期的におこなっています。
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- <質問者6>Q:ランドアップ(グリホサート)dが問題(発がん性)との記事がネットに出ていますが本当でしょうか。
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A:弊社としてお答えできない質問ですが、メーカーの専用ホームページにお知らせがございますので、こちらをご参照願います。
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- <質問者7>Q:効果的な除草剤散布時期はいつごろでしょうか(場所:徳島)。
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A:除草剤の容器に記載されている使用上の注意書きや除草剤メーカーのホームぺージなどには、土壌及び茎葉処理型を問わず、次のように記載されていることがあります。
①除草剤の注意書きには植生がある一定以下の高さや〇〇cmまでの高さで使用してください
②背丈が高い場合、ある一定以下や〇〇cmまでに草刈りをしてから散布してください
があります。
雑草は、気温、降雨量と晴天率で発芽、成長のスピードが大きく変わりますので、時期よりも植生の背丈の高さなど生育状況を確認しながら散布時期を判断するのが良いと考えています。
よって、夏などの成長がピークに達した場合でなく、早めに散布する方が薬剤の効果が期待できます。
しかし、冬から春、春から夏など季節の変わり目は必ず降雨があり、梅雨のシーズンもあります。茎葉処理型除草剤の場合、雨天の場合は散布できないので、要注意です。
永遠の課題かも知れませんが、天気を予想することは難しく、悩ましいです。
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- <質問者8>Q:顆粒(粒状)タイプと液状タイプを併用した方が効果は高いのでしょうか。
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A:同じ場所、箇所で同時に使用する場合、効果はあるかと思いますが、経済性が悪くなり、費用対効果の面で考えるともったいないように思えます。
ただし、土壌処理と茎葉処理の特徴を理解した上で同じ発電所内でも場所、箇所によって使いわけることは良いと考えています。
例えばですが、作業・点検用通路、接続箱やパワコン、受変電設備周辺など雑草の植生を無くしたい場所がありますので、この場合裸地管理が適しています。
よって粒状の土壌処理型除草剤が適していると考えています。
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- <質問者9>Q:除草剤散布により根が無くなり、地盤が緩む事例がありましたか。
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A:回答の前提条件として、正しく排水計画し、施工された、正しく維持管理されている場合とします。
よく私に相談がある内容で、法面の土砂の流失した原因を聞かれます。
ただし、除草剤が原因の場合、植生・土壌が原因の場合とその両方が重なった場合の3種類あります。
発生率が高いのは両方が重なる複合要因の場合と思われます。除草剤が原因の理由は
①使用場所のミス(法面、傾斜地に使用)
②除草剤選択ミス(土壌処理型を使用)
③散布時期ミス(ゲリラ豪雨が発生しやすい時期)
の3つが考えられ、これらの重なりが多いほど土砂流出の発生頻度が高い傾向になります。
植生・土壌が原因の理由は、第2回「太陽光発電のトラブルにつながる雑草、知っておきたい代表種」 に記載ましたが、
①イネ科は根が浅い場合が多い(地面の保持力が弱い)
②土壌が痩せ、植生環境が悪い場合、広葉雑草のセイタカアワダチ草などの単一植生で細くヒョロ長い植生が多くなります。根が浅い植生が多く(地面の保持力が弱い)、土壌の変化(酸性化、アルカリ化)による植生変化する場合。
③土壌の種類により地盤が緩む場合
④造成工事で切土(地山を削る)、盛土(土を盛る)をおこなった場合、特に盛土した法面は要注意です。
弊社の場合、法面などは河川の有無と近隣をよく検討し、特殊な工法の「雑草コントロール作業と植生を変える作業」もしくは「草刈り作業と特殊な除草剤散布作業」をおこなっています。
弊社も法令を遵守しつつ、より安全安心かつ経済合理性がある雑草対策をおこなっていきます。読者の方も優良な太陽光発電事業として、主力電源事業者になられるようご祈願いたします。